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6年間を振り返って(2)



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続きはまたなんて言っておきながら、ゆっくりPCに向かう暇もなく過ごしておりました。
南米から帰ってきて以降は国内をまわっておりまして
先日やっと自分のアパートにもどって来ました。
こんな理由で「忙しい」なんて贅沢な話です。

ぽかぽか陽気の山桜の道を歩き、ダウン着こんで雪山を上り
南へ北へと訪ね歩いていたわけですが
一面の菜の花でも真っ白に光る雪景色でも
変わらないのは風にのって運ばれてくる春のかほり。

今年も、また、春がやってきました。


そろそろ研修に向けて勉強でも、と思っていたのですが
まず片付けるべきは引っ越し準備の様です。
昨日大量のファイル教科書問題集の類を処理しましたが
まだまだ、まだまだのようで。
特に台所回りとかどうしたら良いものか・・・・・。
果たして私は引っ越せるのでしょうか。

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話を戻しましょう。


やり場のない気持ちをいろんな形で表現できたのがこのまほろま。でした。そしてブログをきっかけにいろいろな人の考えにも触れ、テレビや新聞ではわからない「声」も目にするようになりました。

今後の自分について真剣に考えるきっかけとなったのは3年前の大野病院事件です。あのニュースは学生の私にも衝撃的であり、自分の行く末に大きな不安を覚えました。自分が既に「こっち側」の人間になってしまっている事実に気付かされ、かといって医療者側の意見に完全に同意できるわけでもないその気持ち悪さ。ネット上で繰り広げられる討論に(討論などと呼べないものも多々見受けられましたが)立場の違いから生まれる溝は限りなく深く感じられ、その当時は自分の進む道に全く希望なんてないのではと思ったくらいです。将来について、医師という職業について、自分の立ち位置について、女性であるということについて、考え始めたのはこのとき。大学3年生でした。


大学生活の後半は忙しく、常に何かに追われた生活していたような気がします。そしてプライベーにおいて、個人的には最も辛い時期でした。
実習が始まり慣れないことに右往左往し、自分の無力を思い知る日々。
そんな時期に辛いことが重なり、途方に暮れ、もうこれは進むしかないのだと自分に言い聞かせて盲目的に走り続けていたように思います。良くないことというのは重なるもので、続けて2重3重と圧し掛かってくる苦渋に耐えきれず、私はよく逃げ出しました。自分がこんなに卑怯な人間だと思わなかったし、陋劣な自己を恥じました。人間というもの、人の死に向き合うことが恐ろしくなり、このままの進路でいいものかと悩んだりもしました。薬のお世話になった時期もあったし、しまいには大学を休学したいと言って親を心配させたこともあります。それでも容赦なくやってくるのが就職試験であり卒業試験であり、自分の調子と相談しながらのらりくらり日々を「こなす」毎日でした。へらへら笑っている自分に嫌気がさしたものです。可笑しくもないくせに。

うだうだと考えるのです。今の自分、将来の自分、昔の自分、さて、どう歩く?


救いとなったのはこのまほろま。でした。元気じゃない自分でも「元気」でいられたし、そうすることで自分自身を励ますことができました。また、虚勢を張ることもなく疲れたときは疲れたのだと言える場所。うだうだと感情や思考の断片を文字にすることによって、私は自分自身と向き合っていたのだと思います。
そして何より支えとなったのは家族を含む私の大切な人たちです。いつでも彼らが健康で、笑っていて欲しい。原点はここであり、思い出させてくれたのもまた、彼らでした。
くわえて時間の経過は私に考える余裕と卑劣で弱い自分を認める勇気を与えてくれました。そして、自分のこれからに向き合う勇気も。

入学当初に抱いた気持とずっと見つめ続けた現実と現在の覚悟、全部ひっくるめてまずは一歩一歩しっかり歩いていきたいと思います。ずっと正解のわからないまま考え続けてきたことへの現時点での答えです。
国試前に今のような気持ちになれたことは本当に良かったと思います。そうでなければ国試も全くやる気のないまま受験して、不合格になってもきっとショックさえ受けなかったでしょう。




合格発表前に書いておきたかったこと。

応援してくれた人に
優しさをくれた人に
楽しい時間をくれた人に
私を支えてくれた人に
私の成長を見守ってくれた人に

まだ合否はわかりませんがちょっと人より長かった学生生活もとりあえずは終了です。
ここまで長々と読んでくださいましてありがとうございました。
完全に自己満足でしかないまほろま。でしたが、それでもPCの画面の向こうにいるあなたの存在を意識することで今の私を保つことができたのだと言っても過言ではありません。
研修医になってもまほろま。を続けるかはわかりません。もしかしたら4月からは研修医ではなく、医学にちょっと詳しいただの人になっているかも知れませんが(!!)。
相変わらずまとまりもつかず申し訳ありませんが、以上が今の私の等身大の気持ちです。ずっとまほろま。の住人だった「医学生ぴのこ」には私の中でけじめをつけ、これからは前をみてしっかりとこの先の道を歩んでいきたいと思います。



ありがとうございました。





                             ぴのこ
by 2pinoko | 2009-03-23 21:41 | つらつら。 | Comments(7)
Commented by haruri66 at 2009-04-06 03:13
6年間お疲れさまでした。
3回も卒業旅行行けて羨ましいな(笑)
もう合否が出ている頃ですが、pinokoちゃんのブログからかいま見れる強さや優しさや揺れが私は好きです。医学生じゃなくなってもブログ楽しみにしています :-)
Commented at 2009-04-06 03:19
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 2pinoko at 2009-04-22 01:55
*haruriさん
移動の忙しさに体調崩しながらも精いっぱい遊ばせていただきました。笑
どうぞこれからも宜しくお願いいたいます。

Commented by 2pinoko at 2009-04-22 02:01
*2009-04-06 03:19鍵コメント様
ちょっと長くなりそうなので日を改めてこちらにまたお返事させていただきますね。
Commented by 2pinoko at 2009-04-29 18:53
*2009-04-06 03:19鍵コメント様
あまり硬く考えなくてもよいことなのではないのでしょうか。
疾病としての「~病」には治療のガイドラインがあって 効く 薬だったり、手術だったりの治療法が存在します。
私は広汎性発達障害を病気だとは思っていません。今では薬物治療を行う面もあることにはありますが、彼らの身近の人に求められるのは「愛」なのだと思います。発達障害の程度は子どもによっても異なりますし、ガイドライン的「治療法」なんてないのです。治療ではないんです、成長する手助け、橋掛けだと私は思っています。
どれだけその子のことを分かってあげようとするか。いったい何が苦しいのか一緒に考えてみれば子供の欲していることはわかりやすくなる。たった数年ではありますが、私が自閉ちゃんと接してくる中で学んだことの一つです。
Commented by 2pinoko at 2009-04-29 19:12
つづき

きっと一番戸惑い悩んだのはご両親だと思います。よく皆さんおっしゃるのは「何でうちの子に限って普通の子に生まれてこなかったんだろう。」
でも、普通ってなんでしょうか。誰もが周りと比べうまくいかなかったりして落ち込むことはあるでしょうし、「何で自分だけ・・・」と思うこともあるでしょう。そんな人間の集団が漠然とした「ふつう」なのです。普通の定義ってなんでしょうか。
変わっていたっていいじゃないですか。人より何か成し遂げるのに時間がかかった分だけ、喜びも大きいしゆっくり足で歩く分、なかなか皆が気がつかない「素敵」に出会うことができます、きっとね。自転車で毎日通勤する道を歩いてみたら、小さな菫の花が一生懸命咲いているのに気がつくように。
私は詳しくは存じませんが、もしパパさん、ママさんが悩んでいらっしゃるなら同じような子供を持つコミュニティに参加されることをお勧めします。日々の悩みや、発見や、喜びを同じように苦労している仲間たちと語り合う場は必要だと思います。そうやって安心できる部分は大いにあると思います。


Commented by 2pinoko at 2009-04-29 19:22

つづき・2

そしてパパさん、ママさんではない周りの人間が彼に出来ること、それはやっぱり彼を理解してあげようとすること。甘やかすのではくて、じっくり教えてあげること。根気強く挑戦させてあげること。
それだけといってしまえばそれだけなのですが、とても大切なことだと思います。

若輩者が偉そうに色々書いてしまいました、すみません。でも「何もできない」のではないということをお伝えしたかったのです。専門的な知識が必ずしも必要だとは思いません。専門的施設で教えるような教師ならさておき、相手にするのは目の前の子供ただ一人なのだから、その子に合った接し方をすればいいのではないでしょうか。
何でこれが出来ないの?ではなくて、こんなことができる! に視点を変えただけでも見えてくるものが違います。(きっとこれはいろいろなところに共通する考え方ですよね。)


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