言葉を持たない子供たち

CASE1

いやだ そうじゃない いやだ いやだ。
だから、脱ぐ。
体にまとわりついている余計なもの。

おれ そうしたいんじゃないんだ。
でも それが伝えられない。
だから、脱ぐ。
体にまとわりついている余計なもの。

シャツなんていらない。
靴下なんていらない。
こんなもの、いらない。
今は、いらない。

「いやだ」
「食う」
「ぬぐ」

必死で わかって欲しいから
自分の中に取り込んだ言葉たち。
のどの奥をならして発声する。









CASE2

あきた=困った

助けが欲しいとき
自分で処理しきれなくなったとき
やっとの思いで声に出す。

「あきた・・・」

物事の始まりが決められない。
何処で終わりにしていいかわからない。
そんな時、口に入れる。
何かを口に入れる。
それは精神安定剤。
人人人と手のひらに描くのと同じ。
舌で固形の感触を確かめる。

うまくいえない。
わかってもらいたい。
わかってもらえない。

精一杯の意思表示。













君たちが生きていかなければならない世界は、いろいろ難しくて、厄介で、時に冷たいんだ。
でも、そこで生きていかなければならない。
ずっとここにはいられない。
だから根気強く、時には体当たりして、私は教える。
一個一個、じっと目を見て、教える。
そして教わる。
彼らから教わる。
私はその純粋な目に射抜かれてしまう。
[PR]
by 2pinoko | 2006-02-06 19:54 | 自閉ちゃんと私。
<< たまには脳内思考アウトプット 降ってやんで踏んで積もって >>