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この歳になって


 後輩達の為に、今を残してくれた先輩方の為に、今の私が出来ることはやっぱり「伝える」ことだった。



 私は医学部特有の部活に属しており、もちそんそれは体育会系の世界である。中・高と文化部で過ごしてきた私には全くの異世界で、入部当初は体力的にもきつかった。体育会系、というと否定的な意味で使われることも少なくない。が、私は意外と嫌いではない。むしろ、役割が明確でわかりやすいと思っている。それは私がさばさばとしているせいなのか・・・。『結果』のために練習し、大会にのぞむ、そこには努力した者それぞれのドラマがある。私はそのドラマに引き込まれていった。
 全くの初心者として入部した私には、辛いことも多かった。やめようかと何度も考えた。が、辞めるとも言えず、ずるずると部活に属していた、というのが本当のところだ。転機が訪れたのは2年前、大きく変わったのは昨年のこと。どうせ続けるのなら私も同じ舞台に上がりたいと思った。私も自分の結果に悔しがり、喜びたいと思った。お世辞にも褒められない自分を悔しいと思えるほど練習したことなどなかったのだ。
 努力した分だけ返ってくる世界だ。周りに無茶だと言われながら私が今までやってきたことは、一つ一つ実を結んでいった。先輩に教えられ、助けられ、自身で努力した。自分がドラマの主役になる方が数倍楽しめる。いつの間にか私はこの『体育会系』の部活にどっぷりになってしまったわけだ。

 いつの間にか先輩と呼べる存在は少なくなっていき、今では後輩だらけ。十分満喫したのだからもう引退してもいいだろう、と思っても、大学生活の殆どを占めている部活や後輩のことが気になって心配で、まだまだ引退できそうにない。あのゾクゾクする興奮を、感動を、また味わいたいのかも知れない。
 後輩を見ているとあぶなっかしくて。私の頃と違って人数が多い分、色々と問題が生じているようで。人間、ちゃんと向かい合ってコミュニケーション取らないと、本意は伝わらないものだよ。出来れば後輩達をそっと見守っているつもりだったのだが、どうやらそんな悠長なことしていられないほど事態は切迫しているらしい(笑)。私にしてみれば、この歳になってとあきれ返ることも多いのだが、ここは私も頑張らねばならないようだ。上から引き継がれてきた伝統や感動は、是非とも下にも経験してもらいたい。ここで壊すわけにはいかない。が、私の真意は伝わっていないらしい。
 
 と、いうことで、もうちょっと先輩風吹かすことにした。いずれ彼らもわかってくれると信じて、明日は勝負してくるよ。こういうの、実は苦手なんだけれどなぁ。ほら、地が笑い顔だから(笑)


 この歳になって・・・・という台詞、自分にも十分当てはまる。『この歳になって』スポーツを始め、『この歳になって』勝ちに行くためにトレーニングし、『この歳になって』部活中心の生活をしている。1kmのスポーツテストもサボっていたようなわたしが、『この歳になって』10kmを難なく走ることが出来るほどの体力がつくのだから・・・・面白いものだ。
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by 2pinoko | 2007-06-27 22:14 | こんなことがあった。

久しぶりの8時間睡眠

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ここ数週間の生活。

カンファレンスか抄読会か回診から始まる朝。
外来にでたり処置や検査の手伝いしたりopeに入ったり。
それであれば全くいつもと変わらない実習だけれど
今回は自分の意識を変えてみた。
病棟にいる患者さん全員の名前と日々の状態を理解すること
そして、患者さん全員に私を認識してもらうこと
これが私の目標だった。

患者さんの顔と名前、入院状況を一致させるのははじめのうちは大変で
名前と診断名、治療経過、患者さんの特徴を書き込んだメモ常に持ち歩き
暇さえあればお話と診察をさせてもらっていた。
告白すれば、私は人の名前と顔を一致させるのが苦手だ。
だから新入生や新しい科の先生方にはいつも苦労している。
ならば色々お話して記憶に留めなければ。

たくさんの患者さんと仲良くなった。
私が病室に入っていくと「あ~きたきた、待ってたんだよ。」なんて言って
こっそりお菓子を用意している患者さんもいたりして。
子供の点滴の上にはアンパンマンやバイキンマンを描いて貼ってあげると喜こぶんだ。
痛みに苦しむあなたのために私は何にも出来ない。
それが辛かった。
あなたの不安や苦痛
触れてみないとわからない所見
カルテに書き込んでいった。






明日からは違うところで実習。
私が来てから退院された方はほとんどいない。
心残りのままいつもその病棟を後にする。






蒸し暑い、6月、ももう下旬。
もう1年も経ってしまったよ。
遊びまわった写真を引っ張り出してみた。
去年と変わらない6月の匂い。
甘い果汁に緑の葉。
変わったのはお互いにひとつ歳をとったこと
忘れたいもの、忘れてはいけないもの。

情けない私を受け入れてくれるから
ついついその優しさに甘えてしまう。



あと、ちょっとで、夏休み。
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by 2pinoko | 2007-06-24 17:06 | こんなことがあった。

歌が欲しい



忙しいよ!





余裕がない。
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by 2pinoko | 2007-06-18 20:47 | こんなことがあった。

待っていなさい。


母がやってきた。



サンダルちょいとつっかけて 
あら そうそう 思い出しちゃったわ
ちょいとお隣までひとっ走りいって来るわ
そんな身軽さで 

突然に 母がやってきた。


お夕飯もっていくから 待ってなさい



そういって 何百キロも離れたところから。











やっと 本当の意味での リセット
体内正常化

私は私のためにスコーンを焼き
朝のサラダとコーンスープを作り
ヨーグルトにジャムをたらして
コーヒーをいれる。


今度こそ 
本当にボタンを押すことが出来た気がするよ。
どどめが実り始めたんだってね。
もう何年口にしていないだろう。

懐かしいに帰りたいのか
安心に帰りたいのか

私は私に帰りたいのか










何十年後かに
私に娘がいたとして
私も言うのかも知れない。
突然に。


お夕飯持っていくから 待っていなさい。
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by 2pinoko | 2007-06-09 01:13 | こんなことがあった。

海よりも深い



こんな経験、ないだろうか。







重い。
鎖がまとわりつく。
押さえつけられるは後頭、胸郭
体躯がベッドに沈み込む。
重くのしかかってくる、打寄せては波紋をつくり
表皮を、肉を、骨までも、根こそぎ体躯から奪い去っていく。
血の気が引く。

ごうう ごうう ごうう

どこから音がするのか。
身動きが取れぬ。
聞こえてくるのは押し寄せる波の音。
違う、これは私の鼓動。
この世に生を受けてから一度たりとも休むことなく
RA,RV 酸素濃度を増してLA,LV
時速216kmの速さで
めぐる めぐる 震わせる。
震える胸壁
伝わる振動
指先まで 髪の先まで

反復するdizziness
声が出ない
変動するGの中をひたすら耐える。
螺旋系のスロープを勢いよく滑り落ちていく。
遠心力?
中心にあるのは何?
蝸牛は世界と私の平衡を保とうとするのに
何が狂っているのだろう。
私か それとも 外界か 
私の内部なのか。

苦しい。








幼少の頃から何度となく繰り返された、うねり。
こんなとき、私の身体は私のものではない。
やり過ごす方法は3つの頃も、今も、同じ。
この変動が、私そのものを震わすこの変動が過ぎ去っていくのを
私はただただ、待つ。じっとして。身動きもせず。








帰りたい、と、初めて電話をした。
帰りたい、といった私の家には
私の生活空間はすでに無く
いつでも所在無い日々を過ごすのに
それでも帰りたいと思った。
初めて、口にした。

母はやっぱり母だった。
何も言わない私がなぜ帰りたいと言ったのか
全てわかっているようだった。

海よりも深い












こんな経験、ないだろうか。
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by 2pinoko | 2007-06-05 01:35 | つらつら。

歌がない

ネームカードって機能があります。
(右下についているもの)

これ、簡単なアクセス解析もやってくれるんですが
どんな言葉で検索してたどり着いたか、なんてこともわかったりするのです。
で、ウケたのが、これ。


   


    毎日2個アイスクリーム中毒 blog






こんな検索で引っかかるんだね(笑)
ごめん、きっと彼、または彼女の求めていたものはここにはなかっただろうに・・・・・。



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今日の月が綺麗。






心について


私は生きることに親しくなっていった
私は姿ばかりを信じ続けて
心についてなにひとつ知らないのだったが
それがかえって私の孤独を明るくした

私はむしろ心に疲れていたのかも知れぬ
もろもろの姿の毅然としたひろがり
それは心よりもきっぱりと
時を生き 心を占める

今 私には歌がない
私は星星と同じ生まれだ
私は心をもたぬものの子だ

だがその時突然心が私に還ってくる
私の姿が醜いが故に?
いやむしろ世界の姿があまりに美しいが故に


           谷川俊太郎『六十二のソネットⅠ-20』より

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by 2pinoko | 2007-06-03 21:47